![]() | 免疫学個人授業 多田 富雄、南 伸坊 他 (2000/12) 新潮社 この商品の詳細を見る 病気の原因になる細菌が体内に侵入すると、体はそれらを攻撃する抗体を作る。そのしくみを利用したのが、ジェンナーの種痘。研究者達の奮闘はその後も続くが、やがて素朴な疑問にぶつかる。自分と他人はどうやって区別するのか?そもそも自分とは何か?免疫学の歴史、研究室でやっているコト、そしてエイズ治療など最先端の研究をやさしく楽しく勉強できる、人気シリーズ第2弾。 |
ノドがいがらっぽい。これはウイルスが体の中で増殖を始め、インターフェロン(ウイルスの増殖をとめる物質)が出ているせい。NK細胞(ナチュラルキラー細胞)も働いて、入ってきた異物を殺しにかかっている。熱が出てきたら、マクロファージという細胞がよく働いた証拠。感染したり傷つけられた細胞を食べてしまう。それからT細胞(胸腺細胞)が働いて…。これ、「風邪をひく」という現象の免疫学的な説明。風邪は薬で治るのではなく、免疫が治しているのである。
この本は、サプレッサーT細胞の発見で世界的に知られる東大医学部名誉教授の多田富雄先生から免疫学の個人教授を受けたイラストレーターの南伸坊が、免疫のあれこれを得意のかみ砕いた表現でまとめたもの。免疫とはつまり、「異物に触れて体の反応性が変化する」現象の総称。それで病気を免れることができるが、逆にアレルギー症状に苦しむこともあれば、自分に対して抗体を作り攻撃を仕掛ける「自己免疫病」にかかってしまうこともある。免疫システムにとって、どうやって「自己」と「非自己」を区別するのかは死活問題。自己とは何か。そして、「非自己」を必ずしも一律に排除するわけではないという免疫の反応のしかた。この微妙なあいまいさもまた不可欠なものだ。あいまいだからこそ、しなやかで強靭な生命活動ができる。からだに精神が学ぶことは多いのだ。
【目次】
免疫学の歴史
自分と他人を区別する仕組み
「研究」って何するのか
大発見の現場
歴史的瞬間
超システムである
風邪ってなんだ!?
T細胞のアポトーシス
自分とは何か?今回は復習の自習
寛容ということ
からだに学ぶこと
エイズの気持
お笑い「免疫学」
病は気からは本当か?「自己」って何?―免疫学の立場から
【カスタマーレビュー】
さすが南さん
免疫は複雑な系を形成しており、細かい点から入っていくと全体を見る前に混乱してしまうことでしょう。この本では、「免疫って何?」ということを生物学的観点から概観しているだけではなく、南さんの一般人としての常識的な観点からも捉えている。この南さんの「先生がご説明なさったことはこういうことかしら」的な発言が妙を得ている。医学や生物学に明るくない人の楽しい免疫の理解とはこういうものかと思わされました。細かい話もありますが、「まずは免疫ってものはこんな感じ」という感覚で、気軽に読める一冊だと思います。
全く知識なくとも楽しめる
個人授業シリーズの2冊目。著者の多田先生は日本の免疫学の第一人者だそうです。
その著者が、南伸坊を生徒として行なう個人授業。内容は初歩の初歩だがなかなか面白く、免疫学の本をもう何冊か読んでみようと思った。生徒役の南伸坊が素人の生徒役なわけだから、当然門外漢の素人読者でも大丈夫。
多田富雄による免疫の説明を、南伸坊が自分自身の言葉に翻訳
免疫に関して優れた研究成果と著作を残されている多田富雄氏が、南伸坊に対して免疫の「個人授業」をして、南伸坊が自分の理解を自分自身の言葉でまとめたのが本書。
免疫について何も知らなくても問題なく読み進めることができ、南伸坊と一緒に(?)免疫を少しづつ理解していけるような構成になっています。あるいは、多田氏の「免疫の意味論」が難しいと感じた方が本書を読んで再度チャレンジするのも一考かと思います。
先生と生徒のいい勉強関係
素人の南伸坊が生徒となって学問の重鎮達について勉強をしていくシリーズ。
多田先生は世界的に有名な免疫学者。免疫という題材も興味深いが、やはり難しいと捉えられがちな「授業」を、南さんが自分の体験・感想を交えて身近な言葉として我々に伝えてくれる力量はすごいとおもう。学問としての「免疫学」に興味を抱くと同時に多田先生の魅力も伝わり、学ぶと言う事が先生の力量と同時に生徒の力量が必要であることをシミジミ感じてしまった。シリーズのどの著作を読んでも面白いが、初期に出たものほど面白いと思う。
新しい視点を獲得できるかも?
やさしく書かれていて、非常に読みやすい本です。
頭の中に「免疫学」という語彙すらなかった私でさえ、するする理解できました。
そして読んでいると、免疫学というのは学問単体として面白いだけでなく、いろいろな示唆に富んだ興味深い学問であることが、素人目にも感じられました。読みながら(あるいは読み終わったあとに)、様々な「免疫学的なもの」に考えを巡らせてみるのも、この本の楽しみ方と言えるでしょう。
誰にでもわかりやすく、「やさしく」書かれている分、もう少し突っ込んで聞きたいのに聞けないもどかしさを感じる部分もあるかもしれません。とはいえ、「免疫学をちょっと齧ってみよう」というこの本の存在目的は、「ちょっと齧っただけ」でも今までとは違った別の認識の扉をちらりと開いてくれるという意味で、十二分に達成されていると思います。
生徒のよさが先生のよさを引き出して。
免疫について分かりやすく書いてある。免疫とは、自己と非自己を認識するシステムで、それ自体変化しつづけるスーパーシステムであるというとらえ方は、おもしろい。また、非自己を寛容したり、厳格に殺してしまったり、とかなり柔軟に侵入物に対応しているということも面白く感じた。この手の本では、「海馬」があるけど、こっちのシリーズのほうがはっきりいって、いい!
湯川先生の名著にも通ずる観点
いまをときめく免疫学のさきがけとなる、IgEやT細胞の発見を世界的免疫学者ご本人が語る、といった風情で、勉強になるのと同時に、多田先生の研究生活に羨望を覚えてしまう名著。
名物編集者である南さんの、一般の読者に分かりやすく噛み砕く、意図も功奏しとりますが、この本は何と云っても先生がごつい。おそらく多田先生が直接講義されても、このように分かりやすく、かつ示唆的で建設的な講義をされたんでしょうなあ。
先生の「免疫の意味論」(青土社)という本も本著中で紹介されとりますから、ぜひあとで読ませていただきますが、本著は、南さんの「・・・個人授業」シリーズ中でも特に名著かと思います。
先生の発見の軌跡を辿る楽しさと同時に、学問が体系化されていく様子も体感でき、その点、湯川先生の「目に見えないもの」に通じるゴツさがあります。ほいで、免疫系は高度化・精密化しているうちに本来の意味からずれて自己目的化してしまったのではないか、と(執筆当時からみて)未来をみる視点も書かれとるところも、湯川先生が量子の世界から生物システムの複雑さへ解明への発展を俯瞰されたのと通じる点があると思いました。
普段なら難しくて敬遠してしまいそうな内容なのに、一気に読ましていただきました。
免疫は複雑な系を形成しており、細かい点から入っていくと全体を見る前に混乱してしまうことでしょう。この本では、「免疫って何?」ということを生物学的観点から概観しているだけではなく、南さんの一般人としての常識的な観点からも捉えている。この南さんの「先生がご説明なさったことはこういうことかしら」的な発言が妙を得ている。医学や生物学に明るくない人の楽しい免疫の理解とはこういうものかと思わされました。細かい話もありますが、「まずは免疫ってものはこんな感じ」という感覚で、気軽に読める一冊だと思います。
個人授業シリーズの2冊目。著者の多田先生は日本の免疫学の第一人者だそうです。
その著者が、南伸坊を生徒として行なう個人授業。内容は初歩の初歩だがなかなか面白く、免疫学の本をもう何冊か読んでみようと思った。生徒役の南伸坊が素人の生徒役なわけだから、当然門外漢の素人読者でも大丈夫。
免疫に関して優れた研究成果と著作を残されている多田富雄氏が、南伸坊に対して免疫の「個人授業」をして、南伸坊が自分の理解を自分自身の言葉でまとめたのが本書。
免疫について何も知らなくても問題なく読み進めることができ、南伸坊と一緒に(?)免疫を少しづつ理解していけるような構成になっています。あるいは、多田氏の「免疫の意味論」が難しいと感じた方が本書を読んで再度チャレンジするのも一考かと思います。
素人の南伸坊が生徒となって学問の重鎮達について勉強をしていくシリーズ。
多田先生は世界的に有名な免疫学者。免疫という題材も興味深いが、やはり難しいと捉えられがちな「授業」を、南さんが自分の体験・感想を交えて身近な言葉として我々に伝えてくれる力量はすごいとおもう。学問としての「免疫学」に興味を抱くと同時に多田先生の魅力も伝わり、学ぶと言う事が先生の力量と同時に生徒の力量が必要であることをシミジミ感じてしまった。シリーズのどの著作を読んでも面白いが、初期に出たものほど面白いと思う。
やさしく書かれていて、非常に読みやすい本です。
頭の中に「免疫学」という語彙すらなかった私でさえ、するする理解できました。
そして読んでいると、免疫学というのは学問単体として面白いだけでなく、いろいろな示唆に富んだ興味深い学問であることが、素人目にも感じられました。読みながら(あるいは読み終わったあとに)、様々な「免疫学的なもの」に考えを巡らせてみるのも、この本の楽しみ方と言えるでしょう。
誰にでもわかりやすく、「やさしく」書かれている分、もう少し突っ込んで聞きたいのに聞けないもどかしさを感じる部分もあるかもしれません。とはいえ、「免疫学をちょっと齧ってみよう」というこの本の存在目的は、「ちょっと齧っただけ」でも今までとは違った別の認識の扉をちらりと開いてくれるという意味で、十二分に達成されていると思います。
免疫について分かりやすく書いてある。免疫とは、自己と非自己を認識するシステムで、それ自体変化しつづけるスーパーシステムであるというとらえ方は、おもしろい。また、非自己を寛容したり、厳格に殺してしまったり、とかなり柔軟に侵入物に対応しているということも面白く感じた。この手の本では、「海馬」があるけど、こっちのシリーズのほうがはっきりいって、いい!
いまをときめく免疫学のさきがけとなる、IgEやT細胞の発見を世界的免疫学者ご本人が語る、といった風情で、勉強になるのと同時に、多田先生の研究生活に羨望を覚えてしまう名著。
名物編集者である南さんの、一般の読者に分かりやすく噛み砕く、意図も功奏しとりますが、この本は何と云っても先生がごつい。おそらく多田先生が直接講義されても、このように分かりやすく、かつ示唆的で建設的な講義をされたんでしょうなあ。
先生の「免疫の意味論」(青土社)という本も本著中で紹介されとりますから、ぜひあとで読ませていただきますが、本著は、南さんの「・・・個人授業」シリーズ中でも特に名著かと思います。
先生の発見の軌跡を辿る楽しさと同時に、学問が体系化されていく様子も体感でき、その点、湯川先生の「目に見えないもの」に通じるゴツさがあります。ほいで、免疫系は高度化・精密化しているうちに本来の意味からずれて自己目的化してしまったのではないか、と(執筆当時からみて)未来をみる視点も書かれとるところも、湯川先生が量子の世界から生物システムの複雑さへ解明への発展を俯瞰されたのと通じる点があると思いました。
普段なら難しくて敬遠してしまいそうな内容なのに、一気に読ましていただきました。
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